動脈硬化を防ぐ働きのある善玉コレステロールです

コレステロールは水に溶けないため、リポタンパクという物質と結合して血液中を運搬されます。リポタンパクは比重の違いによって軽い順に、カイロミクロン、VLDL(超低比重リポタンパク)、LDL(低比重リポタンパク)、HDL(高比重リポタンパク)に分けられます。一般に、コレステロールを多く含んでいるリポタンパクとしてはHDLとLDLがあります。

HDLとLDL

HDLコレステロールは、血管内壁にへばりついて動脈硬化を引き起こすコレステロールを引き抜いて、肝臓に戻すはたらきをしています。いわば、血管内の掃除役ともいうべき存在で、このことから「善玉コレステロール」と呼ばれています。逆に言えば、HDLコレステロールが減ってしまうとコレステロールが血管に蓄積して動脈硬化の危険が増すということになります。

HDLコレステロールの検査で何がわかるのか?
動脈硬化の危険因子となるのは、LDLコレステロールのほうです。実際、心筋梗塞や脳血栓の人たちを調べてみると、LDLコレステロールが高く、HDLコレステロール値が低いことがわかっています。このコレステロール値を測定することで、動脈硬化症の予防や診断に役立てます。

HDLコレステロールの検査はどのように行なうのか?
血液を採取して特殊な試薬を加えることにより、LDLとほかのリポタンパクを沈殿させ、残ったHDLを酵素で処理して測定します。最近はHDLを直接検出する検査法もあります。

基準値
HDLコレステロールの基準値は上記の酵素法で40〜70mg/dlとなっていますが、一般に男性よりも女性のほうが10%ほど高い数値を示します。これは、女性ホルモンがHDLコレステロール上昇させるためと考えられています。

検査結果の見方
日本人間ドック学会の判定基準では、男性35〜39mg/dl、女性45〜49mg/dlは要経過観察、男性34mg/dl以下または100mg/dl以上、女性44mg/dl以下または女性110mg/dl以上は精密検査か治療が必要とされています。

HDLコレステロールが40mg/dl未満を低HDLコレステロール血症といいます。脳動脈硬化症、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、糖尿病などでは数値が低く、現在健康な人でも40mg/dl未満の場合は、これらの病気に注意したほうがよいでしょう。

HDLコレステロールは総コレステロールと関係しており、HDLコレステロールが低値でも、総コレステロールが低値であれば、問題はありません。逆に、HDLコレステロールが高値でも、総コレステロールが著しく高値の場合は運動や食事で改善することが必要です。

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