動脈硬化の発症と深い関係のあるLDLコレステロール

LDLコレステロールは肝臓で合成されたコレステロールを全身に運ぶ役割を持っています。食べ過ぎなどで血管壁にたまると動脈硬化を促進し、虚血性心疾患、脳血管障害などを引き起こす危険因子となるため、「悪玉コレステロール」とも呼ばれています。

血管内壁に入り込んで動脈硬化を引き起こします

LDLコレステロールの検査で何がわかるのか?
LDLコレステロールの値の上昇と動脈硬化の進行には密接な関係があります。動脈硬化とは、動脈が硬く狭くなり、全身に循環する血液の流れが滞っている状態のことですが、血管壁にLDLコレステロールがたまることで起こります。

虚血性心疾患の危険因子になります

動脈硬化が進行して、心臓に栄養を送っている冠動脈が詰まると虚血性心疾患(狭心症心筋梗塞)を引き起こし、脳の動脈が詰まると脳内に酸素や栄養が送られなくなり、脳梗塞を引き起こします。

実際、心筋梗塞や脳梗塞の人を調べてみると、悪玉のLDLコレステロールの数値が高く、善玉のHDLコレステロールの数値が低いことがわかっています。

LDLコレステロールの検査はどのように行なうのか?
採血をするだけで簡単にわかります。以前は総コレステロールと善玉のHDLコレステロール、中性脂肪の数値を式に当てはめて計算する必要がありましたが、現在の健診や人間ドックの結果表は、LDLコレステロールの数値がそのまま記載されています。

基準値
LDLコレステロールの基準値は、一般男女で65〜139mg/dlですが、閉経後の女性は、70〜159mg/dlと高めに設定されています。

検査結果の見方
LDLコレステロールの値が高く、善玉のHDLコレステロールの値が低い場合は動脈硬化が進行しやすいので注意が必要です。動脈硬化が進行すると、脳梗塞や心筋梗塞などの生命にかかわる病気の発症リスクも高くなります。

喫煙や過度なストレスもLDLコレステロールを上昇させる危険因子として注目されています。また女性は閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が激減する影響でLDLコレステロールの数値が急上昇することがあります。それまで健診で異常を指摘されていなかった人でも注意が必要です。

食生活の改善でLDLコレステロールの数値は改善できます

LDLコレステロール値が高い場合は、医師の指導のもと、低コレステロール食を中心とした正しい食事療法を行ない、毎日適度な運動を心がけましょう。

肉の脂身は飽和脂肪酸が多い

油脂類は「動物性脂肪」と「植物性脂肪」に大別されますが、悪玉のLDLコレステロールや中性脂肪を上昇させる飽和脂肪酸は、牛や豚の脂身、バター、チーズなどの動物性脂肪に多く含まれています。

一方、コレステロールを下げる作用がある不飽和脂肪酸は、オリーブオイルやなたね油、さらにはEPAやDHAなどの魚油に多く含まれています。つまり、LDLコレステロールや中性脂肪の数値が高い人は、動物性脂肪を控えて植物性脂肪や魚油を積極的に摂るようにしましょう。

同じ不飽和脂肪酸でも人工的に作られたトランス脂肪酸は、LDLコレステロールを上昇させて動脈硬化を促進させるため、アメリカでは使用が制限(2018年以降は使用禁止)されています。トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニング、それらを使用するケーキ、クッキー、菓子パン、アイスクリーム、チョコレートなどに含まれていますので、食べ過ぎは禁物です。

大豆を使った食品

コレステロールの数値を下げる食材としては、まず納豆、豆腐、味噌などの大豆製品が挙げられます。大豆に含まれる「大豆レシチン」は、血液中のLDLコレステロールを下げるのに有効ですし、「大豆イソフラボン」は強力な抗酸化作用があるため、LDLコレステロールがさらに凶悪化してできる酸化LDLコレステロールの生成を防いでくれます。

青魚の血液サラサラ成分

イワシやアジ、サバなどの青魚やイカ、タコ、エビなどの魚介類は、コレステロールを下げたり、血栓を予防する働きのあるEPAやDHAがたくさん含まれています。またイカやタコ、エビなどには、コレステロールの増加を抑えるタウリンが含まれています。

リコピンの抗酸化作用

そのほかキノコや海藻は食物繊維が豊富なので、腸からのコレステロールの吸収を抑えてくれます。また、トマトに含まれる赤い成分のリコピンには、悪玉のLDLコレステロールの酸化を抑えて、善玉のHDLコレステロールを増やす働きがあります。

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