腎臓・尿路系の機能異常の有無を調べる尿タンパクの検査

私たちの生命活動に欠かせないタンパク質は、血液中に常に一定量が含まれ、全身をめぐっています。血液中のタンパクは腎臓の糸球体で濾過されますが、99%以上は尿細管で再吸収されて血液中に戻り、1%程度が尿中に排泄されます。このタンパク質がどれだけ尿中に漏れ出ているかを調べるのが尿タンパク検査です。

尿蛋白検査

尿タンパクの検査で何がわかるのか?
尿タンパクは健康な状態ではごくわずかしか出ませんが、腎臓をはじめとする体のどこかに機能障害があると、多量のタンパクが尿に漏れ出す「タンパク尿」となってしまいます。

尿タンパクの検査はどのように行なうのか?
検査方法としては、試験紙を尿で濡らしたときの変色具合で判断する定性検査と、1日分の尿にどれくらいタンパクが出ているかを分析測定する定量検査があります。

一般には、定性検査で尿タンパクが出ていることが認められた場合に定量検査が行われます。腎臓機能障害が重いほど、定量検査の数値は大きくなる傾向があります。

基準値
健康な人でもごくわずかの尿タンパクが認められますが、定性検査試験紙が変色せず、陰性(-)と出れば正常です。疑陽性(±)のときは、異常値と考えます。一方、定量検査では、1dl当たり0〜10mg、1日の尿量に換算すると60mg以下であれば正常です。

検査結果の見方
定性検査で試験紙や試薬の色が変わる疑陽性(±)、または陽性(+)となった場合や、定量検査で1日の尿タンパク量が100mg以上なら、異常値です。

考えられる主な病気は腎臓・尿路系の機能異常や尿路感染症などです。
本態性高血圧症(原因が明確でない高血圧:遺伝、塩分の過剰摂取、ストレス、肥満などが関与)による腎硬化症の多くは、尿タンパク検出量が1日300mg以下ですが、ネフローゼ症候群では1日3g以上も検出されます。慢性・急性腎炎では、1日の尿タンパクが0〜数十gとさまざまです。

異常値が出たらどうするか?
異常値が出ても1回の検査だけでは診断を確定せず、複数回検査を重ねます。そして、検査のたびに異常値が認められれば、おもに腎臓内科や泌尿器科で血液検査や尿中成分の定量検査、超音波検査、腎盂造影などの精密検査で総合的に病状が診断されます。

腎臓・尿路系の異常が原因でタンパク尿や尿量の減少、むくみがある場合は、医師の指示する減塩、水分、タンパク質の摂取量を守る食事療法が必要になることがあります。

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